米国政府は8月11日、中国からの輸入品に対する追加関税の一部について、トランプ大統領が停止期限を90日間、延長する大統領令に署名したと発表した。これを受け、中国商務省も8月１２日、米国製品への追加関税を90日間停止すると発表した。

　米中はことし５月、追加関税を相互に115％引き下げる共同声明を発表、米国の中国への追加関税は145％から30％に、中国の米国への追加関税は125％から10％とした。このうち、相互関税の上乗せ分の24％の停止について90日間の時限措置とすることで合意し、その期限が8月12日に迫っていた。

　関税措置が一部延長されたことで、米国が中国に課す関税率は、相互関税の基本税率10％と違法薬物対策として課した20％を合わせた30％にとどまり、一方の中国も米国製品に対する関税10％を維持する。米中は11月10日までの延長期間中にも、貿易協議を続けるとしている。