25年9月のアジア→米国荷動きは9.6%減で3ヵ月ぶりのマイナスに
日本海事センター・企画研究部はこのほど、「アジア(日本含む)〜米国間のコンテナ荷動き」の2025年9月往航と7月復航の速報値を発表した。
9月往航は前年同月比9.6%減の181.3万TEUで3ヵ月ぶりのマイナスとなった。また、9月までの累計は前年同期比4.9%増の1660万TEUとなっている。
9月往航のアジアの主要な積み地は、トップの中国が21.8%減の87万TEU(全体のシェア48%)と大幅に減少したほか、韓国が16.1%減、台湾が15.3%減、日本が11.4%減と、北東アジア地域が軒並み2桁マイナスとなった。米国の関税引き上げが中国をはじめ、日本や韓国の自動車関連の輸出減少に影響したと見られる。
これに対して、ベトナム(前年同月比11.9%増)やタイ(13.3%増)、インドネシア(17.6%増)といったASEAN積み(13.4%増)が大きく伸びたほか、インド(8.2%増)を中心とした南アジア(10.2%増)についても荷動き増加が目立っている。米国向けでは中国発を回避するための迂回輸出によって東南アジア積みが伸びたと予想される。
品目別では上位10品目のうち、3位のプラスチック及びその製品(7.8%増)と、10位の履物・帽子・傘・つえ・調整羽毛など(10.7%増)を除いた8品目が前年同月比マイナスとなった。
一方、7月の復航は前年同月比2.1%増の47.6万TEUで2ヵ月連続のプラス。7月までの累計では6.1%減の321.7万TEUとなっている。
アジアの揚げ地は、トップの中国が40.3%減と米中関税応酬の影響を大きく受けたが、ベトナム(98.1%増)やインド(24.1%増)、韓国(22.6%増)などが大幅に増加し、全体のプラスに寄与した。日本は5位の4.7万TEU(8.7%減)であった。

