FedEx Expressは8月1日、ヘルスケア産業向けの定温輸送ボックスを使用した温度管理輸送サービスの品質を向上させたと発表した。
集荷から配送までより厳密な温度管理の徹底、費用面でのメリットが期待できるとしている。
FedEx Expressでは輸送依頼を受けると、温度設定した定温輸送ボックスを保冷資材配送センターから顧客に配送する。荷主によって梱包されたボックスはFedExが集荷して輸送する。
従来は荷主がコールドチェーン機能を備えたFedEx施設に向けて、出荷品を国内の温度管理輸送で発送し、FedExが国際輸送のための再梱包を実施していた。
新たなオペレーションでは、国内輸送や再梱包のような輸送の継ぎ目をなくすことができ、荷主はFedEx施設向けに輸送する費用と時間の削減を見込める。
また、この定温輸送ボックスは真空断熱材を使用しているため、従来のボックスと比較して軽量化しており、輸送費用の面で優位性がある。
検体/治験薬/医薬品有効成分(API)などを主な輸送対象として、従来どおり輸送中の貨物の状態を確認できる温度ロガーの使用や、専門の担当者によるモニタリングサービスの利用が可能。
使用される保冷ボックスはva-Q-Oneとバイオクールの2種類。va-Q-Oneは−25℃〜-15℃、+2℃〜+8℃、+15℃〜+25℃の3温度帯に対応。蓄熱材の使用により梱包開始から96時間温度を保つことができ、容積は4ℓから74ℓまでの5種類から選択できる。
一方のバイオクールは、ドライアイスを使用する場合の保冷ボックスで、-79℃を48時間から96時間保つことが可能。容積は10ℓから80ℓまでの4種類から選択できる。