ヤマトホールディングス（ヤマトHD）は4月16日、日本航空（JAL）および傘下のスプリング・ジャパンと連携して、ヤマトグループが導入した貨物専用機A321-200P2Fの運航を4月11日から開始したと発表した。運航はスプリング・ジャパンが行うもの。

　現在日本では、国内EC市場の成長により宅配便の取扱個数が増加傾向にあり、輸送する貨物の小口・軽量化も進んでいる。一方で、労働力人口の減少やトラックドライバーの高齢化といった“物流2024年問題”の影響などにより、トラックを中心とする輸送力低下が懸念されている。また全国各地で、自然災害による物流網寸断リスクへの対応を強化していく必要も迫る。

　こうした状況下でヤマト／JALグループは連携、新たな輸送手段としてフレイターを活用することで、安定的な輸送力の確保やサービス品質の維持・向上を図り、持続的、かつ強靭な物流ネットワークの構築を目指す。

　ヤマトHDは、「2019年からフレイター導入の検討を開始し、まさに物流24年問題がスタートしたタイミングでの初就航となった。これまで長距離輸送を担ってきたトラック／鉄道／フェリー／旅客機ベリー貨物スペースに、新たな輸送モードとしてフレイターが加わり、初めての空へのチャレンジとなる。持続可能な物流を提供していくとともに、フレイターの強みを生かしたスピード輸送など、様々な顧客に利用される輸送スキームを構築し、地域産業の発展に貢献していきたい」とコメントしている。

　なお初就航の4月11日には成田／新千歳／北九州／那覇の各空港で記念セレモニーが行われた。写真は成田空港で行われたウォーター・サルートの様子。