ANAホールディングス（ANA HD）は、グループ会社の全日空モーターサービスが、空港内で使用する航空機地上支援機材（GSE）の廃車対象となった手荷物搭載車両（ベルトローダー）をディーゼルエンジンからEV化した車両にアップサイクルしたとこのほど発表した。

　アップサイクルされたベルトローダーは、1994年から29年間成田空港で使用され、22年に廃棄対象となっていたものを修理・修復の上、設計、電気回路の組み上げ、バッテリー・モーター・減速機の搭載などを実施して電力による完全稼働に成功した。

　一般電力から充電器を介して充電が可能となり、車両走行、荷役部分の稼働を含めて、すべて電力で稼働できる。GSEのEV化は、日本のエアライングループで初の取り組みとなる。

　ANAは、「EV加速への期待や航空市況の復元に伴い、EV GSE車両の輸入価格は高騰傾向にあり、自社開発によるEV化は経済性にも期待できる」としている。