ANAホールディングス(ANA HD)は10月31日、2025年3月期第2四半期(中間期)の連結決算(2024年4月1日〜9月30日)を発表した。
売上高は前年同期比9.7%増の1兆995億円で上期として過去最高となった。営業利益は1083億円、経常利益は同11.7%減の1123億円、親会社株主に帰属する四半期純益は同13.3%減の807億円となった。整備費や人件費など営業費用が前年から増加したが、当初の計画をやや上回り順調に推移しているとした。
国際線事業は、訪日需要に加え、日本発のビジネス需要、レジャー需要を積極的に取り込んだ結果、旅客数・収入ともに前年同期を上回った。国際線旅客収入は前年同期比8.8%増の3901億円となった。
国際貨物事業では、貨物収入が887億円(前年同期比18.7%増)、輸送重量34.8万トン(同1.2%増)、貨物トンキロ17.7億トンキロ(同2.1%増)となった。
国際線貨物では、アジア・中国発北米向け三国間貨物の旺盛な需要を取り込んだことに加え、自動車関連を中心とした日本発着の需要が緩やかに回復したことなどにより、輸送重量・収入ともに前年同期を上回った。また路線ネットワークでは、8月から他社によるエアラインチャーター便の運航を開始したほか、需要動向を見極め貨物専用機の運航路線や供給量を柔軟に調整するなど、収益性の確保に努めたとした。
なお、2025年3月期の見通しとしては売上高2兆2200億円(当初計画:2兆1900億円)、経常利益は1700億円(同1600億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は1200億円(同1100億円)に上方修正するが、費用面では為替影響などの増加が見込まれることから営業利益は1700億円で据え置くとした。