Nippon Expressホールディングスは、グループ会社の日本通運が、物流Webアプリ「DCX(デジタル・コマース・トランスフォーメーション)」を活用した海外商品の日本向け越境EC物流サービスの提供を開始したと、このほど発表した。
新サービスは、海外EC事業者が日本国内の消費者向けに商品をより安価でスムーズに届けるための新たなソリューションとなる。
日本では、国内の消費者による海外ECサイトでの購買が拡大しており、特に米国からの年間取引額は約3800億円に達している。一方、輸送コストの高さや関税手続きの煩雑さが販売者、購入者双方にとって大きな障害となっている。
日本通運は、こうした課題を解決するため同社が提供するクラウド型物流WebアプリDCXとNXグループのグローバルネットワークを活用し、従来の越境EC物流に比べてコストを大幅に抑え、手間を最小限にした日本向け直接配送サービスを開始するもの。
新サービスは、海外の販売企業がDCX上でECサイトの注文データを取り込み、日本国内への宅配送り状をWeb上で発行する。梱包した商品をNXグループ指定の海外倉庫に送るだけで、煩雑な輸出入手続きや関税対応、日本国内での配送手配まで、すべてワンストップで完結できるもの。
さらに、NXグループの海外倉庫で在庫管理や出荷業務の代行も可能なアウトソーシングサービスのほか、オプションのBusiness Insightによる出荷分析、AIを活用した出荷予測など、最適な在庫管理や仕入れ計画もサポートしていく。
同サービスの開始時点では、北米、欧州、南アジアから日本への航空便輸送を対象とし、2026年にはその他のエリアにも順次拡大予定としている。