Cathay Pacific Airways(CPA)の貨物部門Cathay Cargoは、中国・広東省政府および香港特別行政区政府が主導する“エア・ランド・フレッシュレーン”を航空会社として初めて稼働したと、このほど発表した。
このスキームでは、海外から香港空港に到着した生鮮貨物を認証済みの電子ロックとGPSを備えた温度管理トラックに積み替え、単一の航空貨物運送状(AWB)に基づき、珠海(Zhuhai)を経由し、グレーターベイエリア(GBA)全域に配送するもの。果物や活水産物、チルドシーフードなどが香港→珠海→マカオ大橋(HZMB)を通じてより広範なGBAへシームレスな輸送が可能になるとしている。
さらに、活水産物や果物などの貨物には香港税関発行の「転送確認証明書」が付与されるため、香港食物環境衛生署での食品輸入者登録義務が免除され、中国税関総署の「輸入果物/活水生動物の検査検疫監督管理措置」が簡素化される。これにより輸送プロセスの迅速化と顧客のコスト削減にも繋がり、香港経由の中国本土への輸入もよりスムーズになるとした。
また、珠海港HZMB総合検査施設には温度管理付き検査場が新設され、チェックポイントでの生鮮品の抜き取り検査やサンプリングがより確実に行えるようになったとしている。CPAは、「この取り組みでインターモーダル輸送を強化し、世界各地から生鮮品をGBAに届けていく」とコメントしている。