商船三井が、社員向けに行っている新規事業提案制度で創立した会社であるMASTは、航空輸送におけるスポット貨物取引の市場で初となる、中立で公正な共通取引プラットフォーム「Umbrair」の提供を開始したと、このほど発表した。
MASTは、航空貨物取引のDXを推進することを目的とし、2022年から事業化に向けた検証を積み重ねてきた。
航空貨物輸送市場では、突発的な需要に即応した最適な輸送手段を、適正価格で確保する機動性が求められる。スポット取引は、物流の柔軟性を支える要となる一方で、実務は電話やメールに依存しており、スピード・透明性・効率性などが課題となっていた。
Umbrairは、荷主とフォワーダーの受発注業務を初動から成約まで一貫してオンライン上で完結し、双方が同じ情報をもとにスムーズに取引できる環境を提供するもの。
既存の枠組みにとらわれず利用できる設計となるため、双方の業務フローの変更をする必要がないとしている。また、条件整理から提案・判断までの一連の流れをひとつの構造として整えることで、取引の正確性とスピードを高めるとしている。
MASTは、今後も荷主/フォワーダーとの連携拡大、実証、システム機能強化の支援を進めるとしている。