近鉄エクスプレス（KWE）は、Shell AviationとSAF（持続可能な航空燃料）の利用に関する新たな契約を締結したと、このほど発表した。

　両社は、2023年にSmart Freight Centreが実施した「市場メカニズムを活用した環境価値の移転・活用に関するパイロットプログラム」に共同で参加し、以来、航空貨物輸送を利用する荷主企業を含むステークホルダーにとって、安全かつ利便性の高いSAF環境価値取り引きの仕組みを確立するため協議を重ねてきた。

　今回の契約は、Shellが開発したデジタルプラットフォーム“Avelia”をKWEが導入し、荷主企業の低炭素輸送ニーズに迅速に対応するもの。

　このAveliaは、SAFの物理的利用に関わらず、環境価値の受発注／在庫管理／削減証書の発行まで一元的に管理することが可能となっている。ブロックチェーン技術を活用することで、SAFの環境価値を信頼性の高い方法でフォワーダー、航空会社、荷主企業に対し割り当てることができる。これにより、排出量削減効果を確実なものにするとともに、削減量の誤った二重計上を回避し、透明性と説明責任の確保を実現するとした。

　KWEは、「当社はCO2排出量の削減と再生可能エネルギー利用促進を重要課題として位置付けており、今回の協業は大きな前進だ」とコメントしている。