日本航空（JAL）は、oneworldアライアンスのメンバー航空会社およびパートナー企業とともに、oneworld Breakthrough Energy Ventures Fund（BEV）が運用する投資ファンドであるoneworld BEV Fundに共同出資すると、このほど発表した。

　oneworld BEV Fundは、コスト競争力を兼ね備えたSAF（持続可能な航空燃料）技術への投資を通じ、将来の航空燃料市場の拡大を目的としている。同ファンドはAmerican Airlines／Alaska Airlinesが中心となり、JALのほかにもIAGグループやCathay Pacific Airwaysなどが参画し、各社が連携してSAFサプライチェーンの構築を目指すもの。

　航空業界の脱炭素化に必要不可欠なSAF活用は供給量・コスト面など安定的な利用には多くの課題があるが、課題解決のため次世代のSAF技術開発や利用促進が急務となっている。一方で、SAF製造事業者への投資不足により次世代SAFの開発・製造が進んでいない。この現状に対し、oneworldアライアンスとしても同様の課題認識を持っていたことから、BEV Fundの設立に至った経緯がある。

　JALは、「グループが掲げる“2030年までに全燃料の10%をSAFに置き換える”、および“50年CO2排出量実質ゼロ”の達成に資する取り組みとして参画を決定した」としている。